2022年5月27日

便秘と桃核承気湯②

最終更新: 2022年6月3日

便秘と桃核承気湯①の続き

〇〇の漢方便秘薬

一言で漢方薬の下剤です

中に入っている(構成している)生薬はたった2つ

①大黄(ダイオウ)

②甘草(カンゾウ)

漢方外来で処方する時には

「大黄甘草湯」という漢方薬です

漢方薬は、構成生薬が少ないほどシャープに効くと言われています

漢方薬だから穏やか、、、、ではありません

漢方薬は長く飲まないと効かないから、、、、とんでもない

私は、大黄甘草湯を処方したことはありません

便秘で悩んでいる方には、便秘になっている原因があるはずだから!

便秘に悩んでいる方は、他にも悩みがあるはずだから!

私は、便秘を訴える方には、「溜め込みやすいタイプ」とお伝えします

溜め込む、滞る、、、、という表現します

漢方医学用語

瘀血(血(ケツ)を溜め込む、巡らない)

水滞(水を溜め込む、巡らない)

気滞(気が滞る、巡らない)

漢方医学的診察から、この様な体質を読み解き、漢方薬を選択します

桃核承気湯は、5種類の生薬で構成される漢方薬です

①桃仁(トウニン)

②桂枝(ケイシ)

③大黄(ダイオウ)★

④甘草(カンゾウ)★

⑤芒硝(ボウショウ

溜め込んでいる「血(ケツ)」や「気」を溶かして巡らせ、便で出す

というイメージです

〇〇の漢方便秘薬と同様に

大黄(ダイオウ)・甘草(カンゾウ)が入っています

しかし、違いは、残りの生薬と協力してはたらく点です

今回の患者さんは、便通と共に更年期のホットフラッシュが緩和されています

漢方医学の世界では

女性には必ず「血(ケツ)の問題」(血虚、瘀血)が存在すると考えます

月経があることを考えると身近に感じていただけると思います

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