サプリメントや健康食品との付き合い方をアドバイスしています 先日、友人から相談がありました 高齢のお父様が前立腺肥大の症状と夜間頻尿に対して、約10年前から泌尿器科に通院し薬が出ているそうです。最近、話題になる「ノコギリヤシのサプリメント」を飲んでもいいかと主治医に訊いたら、良いと言われたとのことです どう思う? と医療従事者でない友人、、、、
ノコギリヤシ
北米大陸南東部に自生するシュロ科の植物(漢方生薬名 棕櫚子(シュロシ)
ノコギリヤシの果実に含まれている成分が前立腺肥大の初期症状の改善や予防に効果的
漢方生薬名 棕櫚子(シュロシ)
l 前立腺肥大に伴う症状に効果がある
l 男性ホルモンに関係する酵素の働きを抑える作用を持つ
l 多く臨床試験により効果と安全性が示されたハーブ
そのメカニズムは
① 酵素の働きを抑える(D H T)への変換を抑える
② D H Tが前立腺の受容体に結合するのを抑える
③ 抗炎症作用と抗痙攣作用があり、アセチルコリンに拮抗して抗痙攣作用を発揮して膀胱から尿道にかけての狭窄を緩和する
-------------サプリメント事典(蒲原聖可著 平凡社)等参照
適応は
軽症から中等症の前立腺肥大の診断された場合や予防
<感想>
※サプリメントの材料は伝統的に利用されてきた西洋ハーブや生薬を元としてくることも多く、現代科学での分析、エビデンスの確立していないものあるので、現在の見解を調べた上での感想です
国立健康・栄養研究所の「ノコギリヤシ」の情報を確認しました。以前は前立腺肥大に効果が示唆されていたが、現在は効果がないことが示唆されている、とのこと
長い間、多くの方が使用し、中には症状の緩和が実感できた人もいたと思われます。論文というものは、有意差が出ないと有効性がないと示唆されると結論づけられてしまいます
必ずしも有効性があるとは言えないまでも、試してみたい方は、まずは使用し、症状が緩和されれば継続すればいいと考えます
サプリメント会社は約3ヶ月続けて判断してみてください、と言っていることが多いです
飲んでいても症状に変化がなければ、中止すればいいと思います
<サプリメントや健康食品を取り入れる時のコツ・注意>
サプリメントや健康食品には、医薬品における「医薬品副作用被害救済制度」のようなものはありません
合わないと思ったら直ちに中止しましょう
類似商品で選択に迷うときは、使用されている成分、成分量と価格、最近は機能性表示食品の表示をして他と差別化しているものもありますので、参考にされるといいでしょう
機能性表示食品:
食品の三次機能(体調調節作用)に着目し、その機能性を標ぼうした食品全般が該当する
一般に試験管内実験や動物実験から得られた効果から機能性を謳った食品が多く、機能性を発現する量に関する考え方が欠如した製品である
(ヒトにおいてその有効性・安全性が製品全体として審査され、国の許可を受けたものだけが特定保険用食品(トクホ)となっている)
現在、病院から治療薬を処方されている方は、主治医や薬剤師に相談、また商品の相談室などを利用して薬との相性を調べてもらいましょう
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