
漢方がみちびく心と体のレジリエンス(回復力)
萩原圭祐著 大阪大学大学院 医学系研究科
大阪大学出版会 2021年3月
大阪大学のリウマチ膠原病疾患の専門家
最先端のリウマチ膠原病の治療薬とともに、漢方薬も併用されている様子が患者さんとのエピソードを元に書かれています。
リウマチ膠原病疾患は難病で複雑な経過を辿ることが多いです。
最先端の治療薬を使って症状の安定する人と、安定しない人がいます。
症状の安定しない患者さんを漢方医学的に診察し、必要と思われる漢方薬でサポートしたところ軽快した方のエピソードが出てきます。
漢方薬も万能ではありません。
元々、人、自然界には回復力(レジリエンス)があります。
漢方薬は、そのスイッチを入れるサポートに働くのではないか?
ご自身は、漢方薬の現代科学的な手法でのエビデンス研究もされていて、成果を出されています。
難病の会の患者さんが手伝って完成した本とのこと、一般の方意識したを読みやすなっています。
一部、漢方用語は難しく感じる方もいるかもしれませんが、患者さんとのエピソードを読んでいただくだけでも、漢方医学、漢方薬の世界や可能性が理解でき、ネガティブな誤解を解いてくれることは間違いなし!です。